子どもの褒め方で自己肯定感が変わる

子どもの褒め方で自己肯定感が変わる教育

 さまざまな国際比較で日本の子どもたちの自己肯定感の低さが指摘されています。

 どうして日本人は自己肯定感が低いのでしょうか?

 そこには、褒め方の違いが大きく関わっていると感じています。

 日本人の褒め方

 私たち日本人は子どもを、どんなときに、何と言って褒めるでしょうか?

 どんな状況で褒める?

どんなとき?
  • がんばったとき
  • いいことをしたとき
  • 結果を出したとき
  • できるようになったとき

 子どもががんばったときはもちろん、がんばっているときにも、親や教師としては応援する気持ちで褒めますよね。

 また、親や教師にとっていいこと、嬉しいことをしたとき(してくれたとき)にもよく褒めます。

 さらに、テストなどで90点や100点をとったり、試合等に勝ったりすると、それも大いに褒めるでしょう。

 いやいや、小さなことでも、できるようになったことがあればしっかり褒めますよ、という方もいらっしゃるかと思います。

 何と言って褒める?

  • 「よくがんばったね。次もがんばろう」
  • 「いいことしたねー。」
  • 「すごいね。100点とったね」
  • 「こんなこともできるようになったんだね」

 などでしょうか。あくまで一例ですが。

 また少し違うよ、という方もいらっしゃるとは思いますが、こんな感じで褒めている方は多いのではないでしょうか?

 これらの褒め方は日本人によくある褒め方です。

 日本人は褒めるのが苦手、なんてよく言われます。

 中にはなかなか褒められない、という方もいらっしゃるとは思いますが、一方これぐらいの褒めはよくしているよ、という方もいらっしゃると思います。

 これらの褒め方は「結果を褒めている」あるいは「成長を褒めている」のです。

「よくがんばったね。次もがんばろう」「いいことしたねー。」「すごいね。100点とったね」などは、結果を褒めているわけです。

 そして、「こんなこともできるようになったんだね」は成長を褒めているわけです。

 意識して褒められるようになると、褒めのレベルが1段階アップしますね。

 欧米諸国の褒め方

 一方、欧米諸国のでの褒め方はどんなものなのでしょうか?

 もちろん私たち日本人と同じように「結果を褒めている」「成長を褒めている」というのもあるでしょう。

 しかし欧米諸国では、私たちがあまりしない褒め方、言い方を変えれば最も苦手とする褒め方をしています。

 それは存在を褒める(承認する)ということです。

 何かをしたから、何か結果を出したから嬉しい・ありがとう・すごいね、ということではないのですね。

 具体的に見ていくと、

  • 生まれてきてくれてありがとう
  • あなたといると楽しい
  • あなたを見ていると幸せ
  • あなたが大好きだよ

 などです。日本人には馴染みが決して多くないものもありますね。

 学校現場でこのまま使うと、先生は気持ち悪がられます(笑)

 子どもにこういった言葉をかけることはためらわれませんか?

 もちろん何度かは言った覚えはあると思います。

 しかし、頻繁に使うワードではないですね。

 一方、欧米諸国では割と頻繁に使われるようです。

 文化の違い、とするにはあまりに大きな違いになり得るのではと思うのです。

 言わなくては伝わらない

 

あぷもに
あぷもに

褒めるのって難しい、褒め方がわからない…

 こんな言葉がよく聞かれます。

 けれど、やはり言わなくては伝わらないのです。

 日本人は「以心伝心」などの言葉に表されるように、言うよりも言わなくて伝わることを、より上位のステージに考えているところがあります。

 「親子なんだから言わなくてもわかるでしょ?」

 「私たち心が通じ合ってるね?」

 こんなセリフは耳(目)にしたことがありますよね。

 でも、言わなきゃ伝わらないんです。特に子どもには。

 まあもちろん夫婦でも(笑)

 日本人の褒め方の弊害

 言葉にして褒めなくてもきちんと育ってるし、別にいいんじゃないの?

 結果を褒めるだけでも充分子どもは喜んでるよ?

 こういう声も実際あるでしょう。

 しかし、冒頭でも示した通り、国際比較で日本人の自己肯定感は低いのです。

 先進諸国の中で圧倒的に低いのです。

 いくつか実際のグラフで見てみましょう。以下グラフは、内閣府よりの引用です。

 なんともショックなグラフですが、これらから日本人の子どもたちは国際社会の中で、とりわけ自己肯定感が低く、意欲や希望に満ちているとは言えないと言うことがわかるかと思います。

 この結果の全てが褒め方だけが原因ではないでしょうが、しかしながら大きな要因の一つだとも感じています。

 無条件の愛を持って褒めよう

 子どもの自己肯定感を高めるためにはどうすれば良いのか?

 子どもが、自分自身に自信を持ち、何事にも意欲的に挑戦し、今に満足感を持ち、未来に希望を抱いている

 そんな姿ってとっても素敵ではありませんか?

 言うなれば「輝いている」って感じですね

 そんな子どもに育って欲しい。と願うのは、その子を取り巻く周囲の大人の多くが感じていることではないでしょうか。

 自己肯定感の高い「輝いている」子どもになるには、親や周囲の大人は、無条件の愛を持って褒めることです。

 欧米式の褒め方から学べることは、決してその言葉尻ではありません。

 同じ言い方をしたって、恥ずかしがってたり、上っ面の言葉だったりするのでは、子どもに見透かされてしまい、「何言ってるんだ」と逆効果です。

 大事なことは、心からの無条件の愛、です。

 その子のことを本当によく見て、その子をなんの掛け値もなしに愛することができる。

 そして初めてその言葉が子どもに届くのだと思います。

 その時の言葉なんてどんな言葉でも大差ないと思います。無条件の愛が伝わるのであれば

 そしてその言葉が、無条件の愛に由来する褒め言葉なら、効果は一層高いものなのだと考えています。

 

 まとめ

まとめ

 日本人は褒めるのが苦手なのかもしれません。

 よくある褒め方は、結果を褒めること成長を褒めること

 欧米諸国の褒め方から見えてきたのは、存在を褒めること

 そこにあるのは、無条件の愛、です。

 無条件の愛を持って子どもを褒めることで、自己肯定感の高まりが期待できます。

 目の前の子どもたちには、是非とも「輝いている」素敵な子どもたちに成長していってもらいたいものです。

 今よりも一歩でも前に進むために、共にがんばりましょう!

 

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